20180217(土)間野の富士山 【散歩・低山】
それは、神寂びた-ｶﾐｻﾋﾞﾀ-と云う言葉が似つかわしい場所だった。
前々から気に なっていたが、あまりに辺鄙な所にあるので行きそびれていた。
登りが20分下り15分という小さな山だ。
飯能市のはずれ、山一つ越えれば青梅、山地図では奥多摩の上の方にも奥武蔵の一番下にも載っている間野という集落。
原市場を経て名栗へと向かう道を分けて、行き止まり。その間野にある富士浅間神社の裏山が間野の富士山だ。
飯能から約10 km 。バスも1日5本ではあるが出ている。
ここに我家から歩いて往復した。
Google で9.2キロだったからやはり実際は10キロほどだろう。
09:30出発。
公会堂から岩根橋をわたって クリーンセンターの方に向かう 。
クリーンセンターまで登っていくと そこには新しいハイキングコースの立て札があった。
しかもクリーンセンター周りの工業団地のあたりに新しい家がたくさん建っていた。
こんなところに、と驚いたがよく地図を見るとここは美杉台の一番奥になっている。
つまり、美杉台はここまで大きくなったのだ。
クリーンセンターを過ぎると今度は下り。
降りきると、下畑の交差点。ここで左折すると青梅で何度か車で通ったことがある。
今回は初めて右に折れ、名栗方面に向かう。この道は初めてだ。しかも徒歩。
上畑まで来ると、鎌倉街道の手書きの標識が……
そういえば近くに珍しく時宗のお寺があった。湘南藤沢と往来があったのか？
他にも曹洞宗真言宗などバラエティーに富んだお寺。昔は栄えた土地なのかもしれない。
そして驚くことに 南高麗小中学校があるつまりこの現在直竹と呼ばれる地は、昔は南高麗と呼ばれたのだろう。
地図を見てみると道の先、原市場の外れに白ヒゲ神社がある。
渡来系統の人々の土地だ。
間野へと向かう分岐を一度見落としたとしたが、すぐに気づいて左へ進む。
飯能パーク何とかと云うゴルフ場の向かいが浅間神社だった。
立派な神社だが、やっと維持されてるという感は否めない。
左に水垢離をとる小さな滝があった。
珍しく絵の額ばかり奉納した建物があった。
参拝して、まわりを一通り見回って、本殿の右の奥からやや荒れた道を登っていくと富士山だ。
途中、有名なタブの木への分岐あるので、先に裏山にあるタブの木を観させてもらうことにした。
楠の仲間でこのあたりが北限とのこと。
まわりの植林した杉と著しく違う巨大な太い幹と、光沢のある盛んな葉が威容を呈し、あたりを睥睨ﾍｲｹﾞｲしている。
しばし、拝謁の栄によくした後、山地図にも標識にもないその先の道を進むとやはり、頂上の裏手に出た。(入り口地図には書いてあった)
ならば、先に頂上の奥の院に参拝してからタブの木へ向かうのが順当だった。
やや、曇り寒くなってきた。
下りは何か獣の雰囲気を感じたのでさっさと降りた。
12:40過ぎに神社を出た。
何故か爽やかで来るときよりかなり早く足が進む。
ゆるく下っているせいばかりではない。
ゴミ処理場まで一時間で着いた。
ここからは往路ではなく、美杉台の中を通って古い小さな橋を渡って西武線の飯能駅へ出ることとした。
美杉台下に滝沢神社と云うのがあったので参拝することにした。
まさか馬琴を祀っているわけでもないだろうが。
美杉台はとんでもない風が吹いていた。
のどかな田舎の旧市街と比べ駅の反対側の山を削って作られたこの街は別の惑星のようだ。
球蹴りの子供と付き添いの大人の蝟集する美杉台公園をショートカットして降りて滝沢神社に参拝する。
要するに、滝不動だった。
造成にともないこの位置に移動させたものらしい。
日和田山と、299沿いにも滝不動がある。よほど、修験の盛んな土地だったのだろう。
驚いたのが、滝沢神社の下の美杉台から流れてくる沢だ。禍々しいオレンジ色だ……何だろう、気持ち悪い。
入間川をわたり、駅南口へ這い登る。
25年前には新電元があり、サビアになり、今はパチンコ屋に変わったのを始めてみた。
サビアなんてみんな覚えていないかもしれない。
駅ビルを少し見て回り、家に着いたのは15時半を過ぎていた。
実質５時間、20㎞余りの散歩。
本日も０円ハイキング。
減トレ13回目。
兀
