兀狄山人漂泊録 GotutekiSanzin hyouhakuroku

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ネイチャーストーブの損益分岐点【UL試論】

ネイチャーストーブの損益分岐点【UL試論】

久々のUL。
要するに現実的にネイチャーストーブで燃料節約して軽量化になるか?

比較にはグルーブストーブ。
本家のLBWさんのデータでは、400ミリリットル湯沸かしで12グラムのアルコール使用とある。
袋ラーメンには水500ミリリットル使用とあるが、山では湯は少な目にするので400でいいと思う。
実際、屋外では自分は何時も25ミリリットルをグルーブストーブに入れて燃料が少し残るかな?……と云う感じだ。
火が残ったら水を足してスープを増やす。足りなければ麺をふやかしてゴマカス。
わずかなアルコールは、上手く回収出来ないので使いきることにしている。
気温、水温、鍋の大きさで違う。

ラーメンは、意外に燃費が悪い。
米一合、35ミリリットル程度で炊けることもある。
米は追い焚可能なので燃料は最初の少な目にする。

ま、厳密な話ではないので仮にラーメン一杯で燃料25ミリリットルとすると、

『ネイチャーストーブの重量でラーメン何杯作れるか?』
が、一つの目安になる。
例えば、ノーマルのチタン、エンバーリットなら160グラムだから、最低7杯はラーメンを作らないとわりにあわない。

現実的に、そこまでネイチャーストーブの登場頻度のある旅とは、かなりの長旅だと思う。

そうなんですよ、問題なのは、そもそも、ネイチャーストーブを休憩時間にちょっと出して使うか?
そして、安心して使える場面がそうそうあるか?
っーこと、、、

ほとんどのキャンプ地では使えない。
営業キャンプ場は、全てダメ。人目があってもダメ。下界では当然ダメ。
かなり山奥の沢とか水場近く以外は、広い川原とさびしい浜辺くらいだ。

しかも、よほど時間のある朝か、同じく珍しく暇な昼飯時か、野宿の時となるとドンドン使える場面は限られる。

だから、だ、ネイチャーストーブを有効に使うには、一回の準備から撤収までの手間を減らして、使う場面を増やし、トータルの使用頻度×時間を増やすことが必要だ。

その為には、以下の問題がある。
①燃料確保
②セッティングと燃焼までの簡易かつ高速化
③残りもの(炭化した枝等)の片付け

と云うわけで、考えてみたのだが、これらは全て、ストーブを小型化し、湯沸かしとラーメン程度に限定すれば解決するのではないか?
夜長の焚き火の楽しみはまた別の話とする。

①は、手で折れる程度の小枝、枯葉で済ませる。で、足りなければゲル燃料を足してゴマカス。
②は、小型ストーブは当然組み立ては楽だ。
また、ゲル燃料・着火材を常にストーブと一緒に持つ、休憩時にフェザースティックを作っておく、松ぼっくりを見つけたら拾う……など、いつもスタンバイ状態にしておく。
③は、専用ゴミ袋を複数用意しておいてザーっと片付けて下界で袋ごと燃えるゴミに捨てる。若しくは、可能な場合はモグ等で穴を掘って埋めてもたいした時間はかからない。
8センチ四方で深さ10センチほどの穴を掘ればいいのだから。

アルコールストーブにかかる時間、プラスの10分くらいならネイチャーストーブの登場場面はうんと増えるのではないか?

炊飯や晩酌だけではなく、手軽にささっと、コーヒー紅茶の一杯や、パンお供のスープなどにも……

と云うわけで、小型のネイチャーストーブでお試ししてみたい。

とりあえず、小型のネイチャーストーブでも100グラム程度が限界だろうから、ラーメン4杯分のアルコール燃料に相当する。