兀狄山人漂泊録 GotutekiSanzin hyouhakuroku

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漂泊No.1- 6[伊勢神宮(8日目)]【漂泊001】【紀行】

漂泊No.1- 6[伊勢神宮(8日目)]【漂泊001】【紀行】
 
0313続き
・初、自遊空間
真っ暗な細い道には意外にたくさん車が通る。
抜け道なのか?
30分ほど歩くとルートインとイオン系スーパーが見えて、にぎやかな通りに出た。
今夜のネットカフェはその辺りだ。
本屋やコンビニ、ガスト等ある。
スーパーは22時までだった。半額の焼き鳥と半額のおにぎり4つ、プチトマト、偽ビールを買ってビールは即飲みきり
初めての「自遊空間」に入った。
設備はやや古くさい。
快活クラブよりやや高く、ソフトクリームはない、のは構わないが、炭酸水も無い……うーん、マイナスだな。
パックは9時間で、これは助かる。ナイトも100円安いだけだから、あまり気にしないでいい。というか、高いから9時間でも関係ないか?
設備は似たようなものだが、コンセントにUSBが付いていないのはマイナス。
驚いたのはシャワーセットが500円近い……全部こみなのだろうか?
伊勢神宮まわりにはたくさん銭湯がある。三重県は400円のようだ。
快活クラブは入会金無料だったが、ここはしっかりとられたので9時間ナイトで2050円。前が安かっただけに高く感じる。
なるほど、快活クラブが躍進するはずだ。
このあたりでは松坂にある。伊勢志摩では、この店が唯一の寝カフェ。

明日も5時起きで外宮に向かう。
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03月14日 水曜
この日もハードだった。貧乏性か?

ネットカフェから1時間→外宮→月夜見宮→内宮→月読宮→(ここだけ電車)→外宮→倭姫宮と隣の神宮徴古館・農業館見学
朝5時から19時まで歩きっぱなし。
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さて、ついに
伊勢神宮
ここの成立過程は、不思議と言うか腑に落ちない事ばかりだ。
この手のことにあまり深入りする気もないのだが、行き掛かりト云うか、今回納得したこともあるし、新たな疑問も生まれたが、それを書くと古事記日本書紀の話から始めなくてはならないのでかなりパワーのあるときでないと無理。
ここでは僅かしか触れないで単なる旅日記だけにしておく。
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その、僅かな、基礎知識を。

・第10代崇神天皇が、皇室に天皇と共にあったアマテラスを象徴するヤタノカガミを、『別の場所に移す』ことを決めた。現実に今の伊勢に皇大神宮=内宮が置かれたのは第11代スイジン天皇の時らしい。

・第23代雄略天皇が、唐突に外宮を作った。

・初代神ム天皇 ス神テンノウ オウ神天皇(全て神が名前に入っている) 26代継体天皇 で、天皇の血統には断絶がある。
23代雄略から陰りを見せ、日本書紀最悪逆の25代武烈天皇にて、応神朝は事実上途絶え、かなり無理のある相続をしたケイタイ天皇以降は別の相続?選出?スキームになる。(ある種の合議制とか……)
名前からして、ワンポイントリリーフだよね。
体制を継ぐだからね。

あ、ちなみにスジン朝の最後は一応チュウアイ天皇だけれど、事実上は天皇になれなかったチュウ哀アイの父のヤマトタケルで終わってる。
ユウリャクとヤマトタケルなんか似てるよね。侵略好きの武闘派だし。
応神は、仲哀の子じゃないね。私はそう思うよ。
ジンコウ皇后との、仲が哀しかったのではないかな。

その、スジン、ユウリャクが伊勢神宮を作った。
……あやしさ、満点。
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伊勢神宮外宮
 ……道路表示によるとゲクウと、読むらしい?

大きな宮川を度会ワタライ橋で渡る。
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広い道路だ。
やがて空が白み出す。
しばらく歩くと今は暗渠になって欄干だけ残る筋交橋に入って行く。
なんと、銭湯がある。
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伊勢かまほこ、やら伊勢うどんのみせがチラホラふえると外宮の森が見え出す。
こちらから来ると先に裏門の方向から表門へまわることになる。

伊勢参りは外宮から、と三蔵君にも注意されたが、まぁ色々な意味で、「確かに」だ。
まず、内宮に比べるとかなり ショボイ。
とは言っても、十分素晴らしいのだが、内宮はもろに「今でもバリバリ国家権力」かつ「日本の国力の総力戦」なので、なーんか偉そうで太刀打ち出来ない感じなのです。
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だけれども、個人的には外宮の方が好き。
森も樹もナチュラルな感じで、日本の山、日本の森を感じる。
両宮とも巨木が多く素晴らしいのだが、外宮の方がほったらかしで好ましい。

そして、両宮に字は違うが、ツキヨミ宮がくっついている。
怪しい。
出雲も、伊勢もツキヨミが怪し過ぎる。
今回の旅はツキヨミに憑かれているな。~~

倭姫宮は、わりと最近作ったみたいだから気にしなくていい。倭姫の古墳がすぐ傍にある。
神宮美術館、徴古館、農業館を右翼?の金持ちが作ったみたいだから、セットで作ったのかも知れない。
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中にあった戦前の絵では、もとは内宮のすぐ前にあったようだ。
左翼も右翼も興味はない。
ただ、歴史の謎解きとはとりあえず無関係らしい、と云うだけだ。

さて、二つのツキヨミ宮。
本物と云うか、古くからあったのは多分は外宮の方。

内宮の別宮の方は、ツキヨミ宮とは名前は付いているが、実質はイザナキ、イザナミ、ツキヨミ+ツキヨミの荒魂アラミタマ、4つ同じ大きさの社が並んでいる。
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つまり、スサノオだけを仲間はずれにした家族の神社。
これも、わりと新しいのかもしれない。

外宮の近くのは、神路通りを挟んでいる。
この神の路とは、ツキヨミがトヨウケノオオミカミに夜な夜な会いに行く道だと云うのだ。
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つまり、トヨウケヒメはツキヨミの妻あるいはパートナーなのだよ!
そう、ツキヨミとは太陰暦の暦コヨミを、月を読んでつかさどる神なのだよ!
だから、農業神のトヨウケと良い仲なのも不思議はないのだ。
全く気がつかなかった。
月の寓意は、夜だとばかり思っていた。
その、ツキヨミが表から外され、トヨウケノオオミカミは外宮で残ったのに、ついにスサノオなんかと一緒に出雲にまで追いやられたのは何故?
もしかしたら、新興勢力の暦の博士=陰陽師なんかの陰謀かも……穿ちすぎかな?
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f:id:gotuteki:20180316075745j:plain(右に高天原宮)

で、月夜見宮から内宮まで4キロくらい歩く途中に、すき屋でサラダ牛丼セットを食べて、開店前のなんとか通りを通って、内宮に到着。
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ほんちゃんの、伊勢神宮……
なんか、仰仰しくってあまり好きでない。人だらけだし。警備員?多いし。
以上
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次に、観光地丸出しの飲食店街を通って月読宮へ。
本当に飲食店が多い。食い物の神様だからかな?
ツキヨミ宮。
いやいや、人いない。こんなにエゲツ無く違うものか……
10人くらいしか会わなかった。

実は、朝6時から見て回ったので内宮の月読宮で疲れて、倭姫はやめて帰ろうと伊勢市駅で「快速みえ」名古屋行き、に乗ったらフルムーンパスと青春切符は金とるとか放送があったので急いで降りた。
冗談じゃない。
駅探ではわからなかった。

と云うわけで、もう一度外宮を参拝しても時間がありすぎるので、倭姫宮と博物館に行った。
さらに帰りに図書館にも寄ってみたが運悪く休みだった。

ちょっと道を間違えて、宮川の土手を歩いて朝とおった橋にもどった。
途中、夕陽が綺麗だったので、土手に座って落ちるまで見ていた。
男子高校生が3人ふざけていた。
楽しみなさい。もうすぐ苦しいだけの人生が待っている。
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あ、そうそう。外宮では、いろいろ探検していたところ、たまたま樹の間から朝日がまっすぐ小生を照らした。
かなり、不思議な感覚だったのでしばし動かなかった。
不思議なことにその間人通りが途絶えていた。
ま、思い込みだろうが……
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続く