2019夏の旅1-4 陸奥のウルトラライト山旅4 「岩木山」【山 旅】
07 23火曜
朝イチのバスはパスして8時間ぎりぎりまで快クラにいたことが、あとから考えれば失敗だった。
……いや、必ずしも失敗とは云えないかナ?……
夕べとは別の道で青森駅に向かう。
JR貨物の跡地らしい「青い森公園」(県庁前とは別)が3セク青い森鉄道南側沿いにえんえんと続く。
ベンチとトイレしかない広場。テントを張ってもわかりはしないだろう。草地は刈ってあるのでナイス。ゲートウッドケイプもツェルトも張れる。次はそうしよう。
線路は夕べは歩行者専用踏み切りでわたった。
次に駅に近づくと国道のコ道橋に階段で上ってわたる。最後には地下道に降りてわたる。
地下道にリヤカー用!のスロープがある。これまたナイス。
駅前の吉野家でなん十年ぶりかの朝定を食べる。安い。
駅の券売機前でフト悩む。
岩木山の上に泊まるつりはないから、もしか弘前を早々にたってそのまま秋田あたりまで行くのなら青春18切符を使った方が良いのではないのか?
迷ったが、自由を担保して切符を買った。
青春切符を使えば、ナにか面白そうな事があってもパスしなければならない。
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岩木山
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岩木山は海からそれほど遠くない独立峰だ。
と云うとこのあたりで思い浮かぶのは鳥海山だ。
山頂のひとつは鳥海山と云うらしい。
鳥海って、何か火山的な、普通名詞的な、意味があるのだろうか?
鳥海山よりもより唐突に平野に聳え立ち、緑が少なく、山域が小さく、その分険しいように見える。
太宰なんかも美女に喩えているし、みんな美しい富士山に似ている等と言うが、小生にはゴツゴツしたマッチョな山、鬼の城のように見えた。
角度と季節によるのか、富士山には見えない。
盛岡から見た岩手山の方がよほど富士山に似ている、気がする。
火山としては新しく天明期にも噴火したとか。
基本安山岩で、安定相に達していないので針葉樹が少なく、矮小化した樺が多く樹相も特異らしい。
……が、この天気では解るかどうか……?
周囲の山とははっきり特別で、八甲田からも特にくっきりと特異な姿が目につく山だ。
美女かどうかは兎も角、霊山と祀られるに相応しい容貌を持つことは間違いない。
上部のゴツゴツギザギザの肩、なだらかな斜面との切り替わりあたりが八合目駐車場なのかな?
とすると、本日は終始岩を登るのか?
まぁ、往復二時間だからなんとか飽きずにガンバリマセウ。
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さて、弘前駅。
まず、白神山地の観光案内とバスが目立っていてビックリした。
白神山地の裏側の玄関らしい。
所謂、白神山は秋田五能線側からしか登山道がないので、弘前で白神と言われても全くピント来ない。
ま、世界遺産で一儲けと云うことか。
駅員さんに弘南バスの券売所をたずねるがあやしい。新米??直営券売所でしか往復お得意様切符は売っていないらしい。
開けた方に降りたらロータリーの端にあった。
本来なら「八合目往復バス連絡切符」なんて横着なものはつかわないのだが値段設定がおかしいくらいお得。
片道、嶽温泉まで1040+スカイラインシャトルバス1000=2040円
つまり往復4080円が
往復シャトル連絡切符プラスリフト割引(リフト使わないけど)で、2500円……1580円安い~。
下から硬派に歩いて往復しても2080円で、バス往復でも420円高いだけ。
バスで上って、歩いて下ったら3080円で、往復バスの方が580円も安い。それじゃ、バス乗るよ。修行僧じゃないんだから……つーわけで、ややズル。……オイラ以外の方はさらにリフトみんな使っていた……雨だから許す。
しかも有効二日!。って避難小屋泊まりあり?!
➡あとから考えたら嶽温泉に泊まること想定してるんだな。アタリマエ。あの小屋は素人には無理。……オイラなら?……やっぱりパスだな。切符なけりゃスカイライン歩いて降りるな。下には野宿ポイントたくさんあった。
1番近い登山口まで12㎞とからしいから、歩いていこうかなと考えていたが、どっこいバスに揺られてみるとナカナカ厳しそう。ま、歩けば歩けるけど、そのあと登るのがねー。
晴れてたら一泊して明日登ってもいいんだけど、ま、こりゃ降られるね。
⭕ ⭕ ⭕
嶽温泉は適度にひなびて良い感じ。
トウモロコシが名物らしい。「嶽きみ」、と云うブランド?
北海道でも「とうきみ」と言っていた。
天然はちみつや山菜など面白そうなものはあるが、メチャ高い。
ここまでは数人乗っていたが、シャトルバスでは自分だけ。
地元の人はここに車を止めてシャトルバスを使うらしい。上にも駐車場あったから、スカイライン高いのかな?
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下山後の計画、、、
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と、バスの中で今後の計画を考えるに、二転三転。
弘前見物して夜秋田に移動、夜秋田健康ランドに泊まって明日秋田見物して明後日早朝から青春切符で帰る。
んー、秋田見物だけのためにややもったいないかな~。
➡やや、疲れたし、二つも懸案の山登って、津軽の2大都市もゆっくり見たのだから、秋田は別の機会にして、一旦帰るか?ならば、時間も多少余裕はあるので途中電車が遅れてもなんとかなりそう。
JR2590+健康ランド2300+青春切符一枚当り2370=7260円
➡秋田見物しないならいく必要もない。弘前だけ見物して、弘前でカプセル(2箇所ある)に泊まって朝青春切符で帰ると、青春切符ではギリギリでも池袋までしか行き着かないから、何かトラブルがあったらアウト。リスキーではある。
カプセル3400+2370+470=6240円
➡ならば、と高速バス調べると4500円+新宿から500円で5000円。
しかも、青春切符温存できればあと4枚あるから、次の九州旅行でも安心。💘……3枚なら、帰りは神戸~名古屋から高速バスのつもりだった。
……バスは22:30発だから弘前はしっかり見物できる。
なら、そうしましょ。
と、登山バス待ちながら楽天にて今夜のバスのご予約。✨……ハイ完了!。。👏
……なんとも、便利な時代になったもんだ。
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んな、能天気な事言ってると、天気はどんどん悪くなってくる。
岩木山の上半身はお隠れになっている。
シャトルバスのやる気のマルでない運転手は上は雨だと言う。
→嘘でした、ガスってるけど降った跡はこの時点ではなかった。。予言??
上の駐車場では今にも降りそうなので雨具の下をはいて、洗濯するはずの汚い靴下にはきかえた、どうせ4000円のスニーカーは中まで泥だらけになる。
この、ミズノの安いスニーカー、自分には問題ない。
今回は山用中敷きも持ってこなかったが岩を歩く時間が短いから突き上げ感も我慢できた。
リフトの横から登る。意外にまだ樹林帯で雨はかからない。
リフト9合目?駅からの合流点でほぼ樹林はおしまい、岩になる。
ブロック作りの避難小屋から徐々に岩場っぽくなってきて山らしくなる。
右を通れ。とうるさく書いてあるってことは、最盛期には行列が出来るってことだろう。クワバラクワバラ。
ほぼ、コースタイムで頂上。やはり、八甲田山はオカシイ。
なんと、団体ジジババガイド付きがいらっしゃった。
下の大型バスかな?
頂上には別棟のトイレまである。頂上小屋は倉庫みたい。地元の酒盛り用の小屋なんだろう。
男のトイレもバアさんたち占領。あとからタチションしよ。
ガイドのおっさん年より相手に吹きまくっている。おもしれー。
雨具は30秒で着れなくてはダメなんだそうだ。そんな、歌舞伎の早がわりでもあるまいし……それより、やばそうなら下だけでも早目に着せとけよ。
ご夫婦があと一組。石川の人かな?なまりに何となく聞き覚えがある。
ついて、写真を撮ってたら突然の豪雨。
おー、久しぶりだこの感じ。
ウヒョー、やべーやべー。
ちょいと、小屋にお邪魔。
(たぶん、鳥居の向こうは津軽半島か?)
さて、団体が出発しそうなので先に出ることにする。
後ろについたらトロくて凍え死ぬ可能性がある。
どうせ追い付かないから、雨の中ゆっくり岩場を下る。
安い靴は滑るからゆっくり慎重に足をはこぶ。
安い靴で捻挫なんかしたら笑い者だ。……誰の??
雨はおさまってきた、さっきのガイドはますますツヨクナルとか言って年寄りを脅していた。自分が早く降りたいだけじゃないのかな?
八合目の売店案内所待ち合い所?は人がたくさんいた。行きはいなかったのに。
売店にビールはなかった。
カップ麺とお湯があった。
団体はリフトで往復して、自分とすれちがったのか、今来たばかりですぐ帰るのか?だろう。
しばらくして貸しきりバスで降りていった。
頂上での団体はいないけれど貸しきりバスがもう1台あったからそれなのか?
とにかく、この建物では再会しなかった。ありがたや。
トイレで足を洗って、靴下を防水靴下デクセルに履き替えグチャグチャの靴の水を切って履く。
このシステム。快適なり。
「雨のなか歩くときはどうせ濡れっぱなし。あきらめて汚い靴下をはきっぱなし。
→おちついたら乾いた防水靴下に履き替える。
→ゴアの靴は濡れたら旅の間はまず乾かない、が濡れやすいメッシュの安い靴はすぐに乾く。
→乾いたら新しい靴下をはく。」
=防水靴下を、雨から抜け出てから履くシステム也。
どうせ、歩けばグチャグチャになる。
落ち着いてから、快適に過ごせる方が大事。
シャトルバスにはもう一人おじさんと二人。
運転手は同じ人。
この往復を毎日何回もでは愛想も悪くなるか……
何れにしろ、ここにはもう一度来なくてはならないようだ。
嶽温泉の日帰りは15時までらしくアウト。
ま、駅近くにも温泉サウナがあるので構わない。
酸ヶ湯温泉と嶽温泉に来て素通りとは、全く温泉ファンとは云えないな。
風呂は好きだが、別に然程サホド温泉につよいこだわりはない。
下はくもりだが暑い。
さっきまで、岩場で雨だもんな。
これが山だよな。うんうん、何となく久しぶりにひどい目に遭って逆に納得した。つーか、たった往復二時間の登山が充実したような気がする。
キレイなだけの女はいない。醜さも含めてその人。
たまには、ひどい目にあった方が人生と言うものは味わい深くなる。……なんちゃって、無事降りてきたら好きなこと言えるワ。
岩木山の神様はちょいとオイラにお灸をすえてくれたらしい。
あ、そういえば、荷物預かり料300円って書いてあった。ピストンなのに考えもしなかった。
やはり、ウルトラライトはスゲーな。
50リットル15㎏とかなら、やっぱり岩場で雨は嫌だもんなー。……その前に、こんな安物の靴は有り得ない、死ぬ。
このときで25リットル、5㎏くらいかな?ベーシック(食料水抜き)は3.5㎏くらいだから。
続く。。
兀