「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」【山】【本】
暑いので図書館で読書
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか 羽根田治他3名2010
全6章を専門家とライターが書いている。
1ドキュメンタリー本文 2生存ガイドインタビュー 4低体温症 6 ツァー登山
は、ちゃんと読んだ。 3 気象 5運動生理学 は斜め読み。
天気がよければ、行くかもしれないのでチョイと気になっただけ。
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さてさて、
事件は2009 7 16日 ガイド3 客15 うち、ガイドリーダー1 客7 人がなくなる。
何となくは知ってたけど、あまり興味なかったので今まで調べなかった。
で、結論。
まず、自分だったら。100% ありえない。
そもそも、ヒサゴ小屋から出発することは絶対ない。
どうしても降りなければならなかったとしたら、層雲峡に降りている。
晴れた日にまたくりゃいいじゃん。てか、別に来なくてもいいんじゃない?
で、もしも、出発時点で天候が安定していて出発したが突然、最大の遭難者と悪天候の 北沼付近で、あのような風速20メートル、5℃前後などと云うとんでもない気象に、まさに青天の霹靂(突然なることはありえるが、その場合はそんなに長くは続かないものだ……)悪化して、荒れ狂ったとしたら……。
それでも、99.99% 下山できたと思う。
0.01%は、自宅の階段で転んだこともあるからだ、つまり絶対はない。
まず、自分だけなら、降りれたはずのガイドや、客も歩けない人を見捨てられなくて相当のリスク(中には死亡した)をこうむった。
吹きっさらしでら一時間も待たされるなんて、俺なら先に歩いてるか引き返してるな。悪いけど、自分の命が大事だ。
しかも、岩場のまん中とかじゃないんだから、ハイ松にでも潜り込んで、ツェルトかぶって、服を着込めばいいじゃない……って、ツェルト持ってなかったのね……そこからわからない、裏山じゃないんだから……
そもそも、体力のない人を待った為にほぼ全員が低体温症になったわけだから。
一人で歩けばありえない事故だ。
スキンメッシュも着てるしね。
自分は、あの地形で、あの程度の気象で低体温症にはならない。
そもそも、ホカロンも、濡れても暖かさの落ちにくい化繊綿の防寒具も、フェイスウォーマーも、シェルターも、シュラフカバーも持っていく。
だから、さらに悪いことが重なって、万が一、単独行でそのうえ転倒や落石で骨折してビバーグしなければならなくなったとしても、99.9%翌日に救助されるまで死なない。
こんな人気ルートでそれより長引くことは無い。
→むしろ、人のこない低山の方が怖い。
とは、云っても、ビバーグ中に熊に襲われたら……とか、ナニがあるかは分からないけど、それは今の論旨とは違う話で、登山と云うものの危険に対する一般論となる。
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と、云うわけで、これは
○ツァー登山 と云う、ありえない形態の登山と、
○それを好む、ありえないほどレベルの低い登山者
が起こした、あまりにレベルの低い遭難事故なので、これに関しては、自分は無関係。
この類いの事故は、その前からあり(なんと2002年にトムラウシで同じような複数遭難が起きている)、今も起こし続けている。
4章の低体温症の最後で、著者の一人のお医者さんがチラリ書いているように、
この根底には、百名山スタンプラリーのメンタリティがあるのだろうから、今後もなくなることはない。
たまたま8 人いっぺんだったから目立っただけで、 1人や2人なら毎年あちらこちらで起こっている話だ。
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なんで、風速20メートルの暴風雨の中で出発しなくてはならないのか?
全く、意味不明だ。
帰りの飛行機が命より大切なのか?どMなのか?
わからない。わからない。
この本を読んで最大のわからない。
生存者の何人かが、その後同じ会社のツァーを利用していると云うことだ!
しかも、出版が一年後だから、事故から一年未満に利用していると云うことだ……つまり、百名山でしょ?
少しでも早く、一座でも多く登ってしまいたい。
バッシングも、世間体もなりふりかまわない。
これは、もう、小生の脳みそでは完全に理解不能……
要するに、そうゆーひとたちと、そーゆー会社が起こした、起こるべき事故だと云うことなのかな?
もう、世の中どんどんわからない、いやもともとわからない、過ぎて不謹慎だけど笑うしかないな。
それより、こんなツァーに出くわしたらたまらないから、必ずテント持っていくこと。
暴風雨の中、小屋を占領されたらテントでもたまらないから、少しでも危なそうな気象なら行かないこと。
下界で風呂にでも入って飲んでた方が絶対イイ。
兀