六甲全山 半縦走 【山 旅】
思い立って六甲に向かったが、結果半分しか歩けなかった。……歩かなかった、か。
独特なルールのその大会のタイムリミットは約17時間らしい。
だいたい56㎞を12時間程度で歩くらしいが、たいしたものだ。
今の自分には無理なのではないかと思った。
体力的には何とかなったとしても、何としても歩き抜くとの気力・根性が無い。
たぶんリタイアだろう。
……大会なんか死んでも、出ないけど……
⭕ ⭕ ⭕
2019 3月 28日木曜
目覚ましをかけてまで出掛けたくはないので、旅が延び延びになっていた。
昼に出ても青春18切符で行けるのは神戸あたりまでだから、六甲に行くことにした。
前日酒を抜いたら眠れなかった。
一応目覚ましで朝イチ起きたが、二度寝して10時過ぎの電車で神戸へ。
元町着いたのは21時。
やたら派手な様子の女性が多いと思ったら殆ど中国人のようだった。多い地域のようだ。
少し街をふらついてから、快活クラブで泊まる。
ここもシャワー無料。最近は多いのか?関西だけか?
女性客も多い。シャワーは、女性客集客の為のようだ。
だから、回転を良くするためにタオルつかいほうだいなのだろう。
眠いので酎ハイ一本で素直に寝た。
29金曜
やや曇っている。
5時半過ぎに出て、須磨駅06:15頃歩き始めた。
JRだと180円。平行している私鉄だと600円くらいする。不思議。
全山縦走大会のスタートは少し西の須磨公園かららしいが、直接神戸女子大横から須磨アルプスに直にとりついた。
登り口は、巨大な団地と離宮にはさまれた荒涼とした自動車道の歩道にある。
そこまで意外に距離もあり、不案内もあり、登り始めたのは07:20過ぎていた。
いきなりすごい階段。
ジャージーに空身のおじいさんに抜かされた。
登り切ると栂尾山。展望台がある。
明石大橋まで一望。
その下にベンチ。
ここでトレランのひとに抜かされた。
おじいさんは展望台から降りてこない。
少しあるくとすぐに須磨アルプス。
その前でおばさんとすれ違う。
なかなか人気の山だ。
写真で見るほど怖くはない。
切り立ってはいるが、高度感はさほど無いからか。
終始瀬戸内が眼下で気持ちがいい。
すぐに市街地の団地におりる。
神戸あたりは、山を切り開いた団地マンションが多いので、山塊と団地・市街地が交互に現れる。
その市街地をわたるときが迷いやすそうだ、と心配していたが、非常に分かりやすく且つ親切に全山縦走の標識が設置されていて地図無しでも迷わず歩ける。
素直に、素晴らしい。
次の山塊は、高取山。
荒熊神社が立派だと思ったら、高取神社はもっと立派で驚いた。
山頂は神社の敷地内。
(↑商売っけの無い荒熊神社)
平日なのに参拝者も登山者もいたし、茶屋に客もいた。
(↑商売っけたっぷりの高取神社)
降りて、鷹取橋。市街地を、例の義経の鵯越駅に向かう。
平家壊滅の最初の一撃だ。
考えてみれば、平家の時代ここ神戸が実質日本の首都だったのだ。
地図ではこの地区が一番迷いそうだと思ったが、標識のおかげで迷わず鵯越駅に着いた。
本当によく気配りされている。
箱根登山鉄道みたいなかわいい駅。
駅前の商店がいい味。
売り切れていた200円の弁当も気になるし、それを盗むやつも気になるし。
そもそも、冷蔵ケースの中まですべて無人販売と云うやる気があるのか無いのかわからないシステムが気になりすぎる。
ここから、菊水山の山塊。
ここが、一番よかった。
手付かず、ほったらかしの山道がのどか。
渓流と、線路を絡みながら高度をあげていく。
休憩のベンチや、手入れされたお不動さん等がある。
驚いたことにさびれた狭いゴルフコースがある。
テクニシャン向け。
かなりきつい道を登りきれば、広々した山頂に巨大なアンテナ2基やあずまややベンチが沢山ある。
登山者も多い。
この山も、別の登山口がメインなのだろう。で、そこからピストンの人ばかりのようだ。
本日縦走してるのは、多分自分一人だけだろう。
ザックが異様だ。
ここからは、おなじ摩耶山や六甲山の山塊なのだが道路で区切られている感じだ。
まず、有馬温泉に向かう街道が鍋蓋山と菊水山をわける。
その道路に全山縦走の為だけに吊り橋がかけられている。スゴイ。
鍋蓋山は名の通り、頂上周辺が広く遊歩道のようになっている。
で、次は再度山。フタタビと読む。
ここは、登らず分岐から再度公園におりる。
タイシスホウのお堂のすぐ先に広々した再度公園がある。
森林組合?の施設があり、公園も工事している。
トイレもテーブルベンチも立派で、施錠された施設のバルコニー的な屋根のある場所で野宿できる。
シェルパさんの本でここにキャンプをしていたので、真似することにしていた。
到着は15時前だ。食料も酒も少ない。
時間をもてあます。
珍しく膝も痛い。
暇だ。
寒い。
2時間かからずに降りれる。
…………。 。
もたもた悩んでいたが、食い気につられて下りることにした。
自動車しか通らない道を一時間半ほど下り、最後は長い階段から諏訪神社の境内に降り立った。
神戸の食物で気になったのは、ぼっかけと味噌餃子と肉まん。
寄る年波で二つは無理なので今回は、
長田のボッカケそば目玉焼きのせ。
ボッカケとは、牛スジと蒟蒻の濃い煮こみをぶっかけた
もの。
面は茹でたてで、目の前の鉄板で調理されたものをそのまま提供される。
実に手際がよい。
たまたま、まえに一人しか並んでいなかったが食べているうちに10人以上並んだ。
ラーメンと違いすぐには食べ終わらないからラッキーだった。
価格もスタンダードが600円だからリーズナブルだ。
自分にはやや甘すぎた。
https://tabelog.com/hyogo/A2801/A280101/28004091/?cid=icotto_presses
(食べログ↑……立川にもあったの?!しかも、丸⭕製麺の会社?🙍)
総じて、関西は安い。
混んでいる飲み屋の酎ハイは99円だ。
さすがに10時間近く歩いたので疲れた、同じ快活クラブでウイスキーフロートを少し飲み、ローソンストア100で買ってきたオレンジとほうれん草の惣菜をつまみ、シャワーを浴びすぐに寝た。
翌日。
天気も曇りだし。膝も痛い。
勿体無いが帰ることにした。
もう少し、山を歩かないと。
こんなにひ弱では話にならない。
兀