兀狄山人漂泊録 GotutekiSanzin hyouhakuroku

世を捨て 人生から降り 晴歩雨読 無為徒食 兀兀騰騰 逍遙漂泊 備忘録

2023 弥生 16日 西成ドヤから大和の旅 ソノ2大和三山

2023 弥生 16日 西成ドヤから大和の旅 ソノ2大和三山

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B.あすかの湯 C.月の誕生石

□ワクワクの大阪の鉄路
 東京の鉄道の難しい所は地下鉄がらみ。相互乗り入れの多さと乗り換えと出口の謎。
 対して、大阪の場合は私鉄とJRの使い分けがよそ者にはよくわからない。
(地下鉄は乗り入れがないぶん、ほぼ縦横交差していて乗り換えはわりと分かりやすい。)

特に奈良方面はJR近鉄入り乱れていてわかりにくい。
関西本線は(JR)難波が始発で、和歌山線は王寺始発で、大阪線は(大阪)上本町から大和高田へ、南大阪線は(大阪)阿倍野橋から橿原神宮前へ。と、とりあえず覚えましたよ。
それ以前の話しだが、ホームと行き先がわかっていないのでギリギリに飛び乗るのは厳禁だ。前回はJR鴫野駅で乗り間違えたが、今回は王寺駅でやってしまった。マ、それは後のこと。

さて、奈良の鉄路の話。
小生はどうせ歩きに来ているのだから、30分待つなら2㎞歩けるので歩きたい。
かと言って、橿原神宮から春日大社まで25㎞ある。移動だけで1日がかりで見物する余力が無くなる。
奈良に関しては駅探はにわかに信用せず地図と路線図を見る。
目標箇所の案内に書いてある最寄り駅と駅探を信じてるとずぶん無駄な乗り換え、待ち合わせをさせられる。
ちなみに、京都ならまとまっているので1日15㎞程度にしておけば、すべて歩けるので交通機関を調べる手間は要らない。

話は違うが、大阪は駅名もややこしいやぁだ。すぐ隣なのに別の駅名は当たり前、同じ駅名なのに離れているとか、離れて似ていたり、同名の駅があったりする。
東京でも無くはないが少なく感じる。
まぁ、慣れの問題かな。

(ご存知あべのハルカス)

で、ドヤから奈良方面へは、とにかく天王寺まで歩いく。
新今宮駅から奈良駅は¥570なのに、1㎞justしか離れてない天王寺からは¥470。JRの60㎞ルールなのか知らんが?納得いかない。
100円あれば西成ではお好み焼きが売っているし(まだ食べる勇気はないのだが)、自販機でドリンクが2本買えるし、バラの薬(何の薬か不明)も買えるみたいな、、、

ところで、本当に、居酒屋で覚◯剤は売っているのか?

橿原神宮、飛鳥方面だと阿倍野橋駅だが、これは天王寺駅に隣接。
ちなみに、東京とは反対に私鉄の近鉄の方がJRより高い!おかしい。

この日は天王寺からまずは、JR関西本線に乗る。必ず久宝寺駅で快速に乗り換えるオ約束らしい。
で、高井田駅で降りて、近鉄大阪河内国分駅に乗り換え。大阪にはもうひとつ高井田駅がある、乗り換えの河内国分駅は川をはさんでかなり離れている。

この高井田駅周辺はとても感じが良い。
総じて大阪の南部は良い。(北部は知らないけど)
何が良いかは、なんとなくだ。
安い形容詞を並べてもせんないこと。

県境尾根(多分)を見渡せる橋のたもとで、黒づくめのウェアーでランニングしている女性とすれ違った、痩せたデコルテが汗で光ってエロ美しかった。頭のなかでクレイジーケンがイーネッ♪と叫んだ。眼福。

大和八木駅から耳成山
と、近鉄は住宅街を縫って走る。大和八木駅から歩き始める。
今回はほぼ橿原市のホームページにあるコース順。
大和八木駅耳成山→香久山→神武天皇陵→畝傍山橿原神宮西口駅

最初の案では出立日、つまり昨日に関西本線で大和新庄の快活クラブに入ってしまって、逆にまわるつもりだったのだが、出るのが遅かったので、電車内で調べると沿線で時間的に当日入れる風呂屋は名古屋にしかないことが判明した。
よって、急遽新今宮のドヤに宿をとって大きな風呂に入ってユックリ飲む方に変更した。

このコースだと、耳成山のあとに入るつもりの「飛鳥の湯」には入れなくなるのだが、ま、それも成り行き、ひまつぶし。どーしても行かなきゃならない場所など無い。

(耳成山)

耳成山の入り口の公園では若い女性たちが子供を遊ばせていた、園の方か母親かわからないが孫を思いだしに頬がゆるむ。
···あの児らにもつらい人生がまっている。そして、どうせ下らない大人になる。無惨な年寄りになる。どのみち死んで忘れられる。んでもって、耳成山は変わりなくここにある。

大阪七低山と違って小なりとて立派な山だ。
上の神社までは革靴でも登れ、そこからすこしだけ山道らしい道が頂上の三角点までのびている。

(耳成山山頂から香久山)

ひとりいた。で、小生が少し休んで、彼女が降りて、ひとり登ってきて、小生が降りる。
と、その程度の人出だ。
静かとは言えないが、思ったより騒がしく無い。有名なわりには、大変よろしい。
これなら、ビバーク出来るな、などと不謹慎な事をチラと思った。
次の香久山はすぐそこに見えるがボヤボヤーたとした形で、耳成山ほどはっきりしていない。

登った道と違う道を、と、いつもの癖で変な道から降りたらかなり東側の住宅街に出たが、まぁ要するに真南へ近鉄とJRを横切って歩けば良いだけだ。地図も見る必要は無い。つべこべ言わず歩く。

(うぉっと、JR桜井線だ)

少しうねうね歩いて線路を2つ越えると国道らしき道に出た。目の前は奇しくもあの日帰り温泉だった。
今回は縁がなく御免。
次回は拙者のかぐわしきジジイのオダシを煮出してしんぜよう。

天香久山神武天皇

(香久山)

藤原宮跡もパスして天香久山神社へ向かったのだが途中に「月の誕生石」なる怪しい表示につられて左(東)にそれて登ってしまう。変な石が好きなのだ。

ま、飛鳥にあるよな人工のオーパーツではなく、自然石のようだった。そのまま山道を進んだが、どうやら下りそうな気配だったので戻ってGoogle先生を確認して神社の裏手の道(本来の登山道)と合流する地点まで藪っぽい道を少し行って、ちょっと登ったら頂上には社とテーブルがあったが、ジジババ集団に占拠されていた。

(香久山山頂から畝傍山)

二組の団体らしい。ジジ集団は株の話をしている。
「これに千かけてみなはれ。有馬で豪遊できまっせ」
そりゃー素晴らしい。棺桶にまで金もって入ればよろし。

下って、まっすぐ西へ畝傍御陵前駅に向かって、線路を越え畝傍山へと向かう。
たいした距離ではない。

 どうやら株の組は畝傍山まで小生を先導しそうな様子。
藤原宮朱雀大路跡へコースをずらす。

(藤原宮朱雀大路跡から耳成山)

畝傍山はどこから見ても尖った島のようにはっきりした山容を表している。
流石に、ウソでもホントでも神武天皇の墓守?、様子の良い山だ。

橿原神宮は前に来たが神武天皇陵は見物してないので、少し疲れたが見ておく事にした。

(神武天皇陵)

神武天皇と闕史八代
しかし、「闕史八代」と云うのも変なものだ。
(関係ないけど、欠史と書くのはどうなの?。闕史だから胡散臭くてイイんじゃないのよ。)

 第2代綏靖天皇から第9代開化天皇までは実在しない、から闕史、って、、、

よくない比喩だけど、「冤罪事件だから犯人はいない。」みたいな。
事件は、、あったんだから犯人は必ずいるでしょ。

記紀の記述がでたらめなだけで、名前も人数も違うかもしれないけど、誰かはいたんだろうから、闕史はおかしいのではないかい?

それに、神武天皇に関してだけは諸説あるってのも変な話。
じゃ、神武天皇のつぎは、いきなり崇神天皇なのか?
 そんなわっきゃないでしょ?
 崇神天皇イコール神武天皇説はわかるとしても、奈良盆地の南側をやっと統治していた集団がいきなり日本海側から中国地方、東海地方まで統治に乗り出すって云うのはかなり不思議。
石川七尾に崇神天皇の皇子だかの墓が残っているみたいだし、静岡草薙神社には景行天皇が来たとか嘘が書いてあったし、嘘は嘘でも全く根拠の無い作り事でもなさそうだし。
先行する天皇らしきモノ抜きでいきなり崇神朝の日本統一大遠征から始めるのはどうも無理がある。
 正しいことはもうわからないけど、ニギハヤヒの物部集団、葛城王朝等の先行する集団を糾合しつつ、なんらかの手段で権力を集中させていく中心的集団があってその頂点を仮に天皇と呼ぶならば、神武から開化に至る個々の天皇の固有名詞や事跡は捏造だとしても、何代かの対応する天皇は実在したはずではないか?
それに、8代までの天皇の宮跡に比定されているのがほぼ奈良盆地南部の狭い範囲なのに、9代開化天皇に至って奈良駅のすぐ前にまで北進したのも、捏造にしては筋が通っている。
 ま、どっちにしても、継体系の現在の天皇家とは縁もゆかりもない赤の他人には違い無いのだが、それがどうした?
 人も民族も信じたいものを信じるだけだ。どうせ全ては幻想なのだ。、、、ま、この話は長くなるから止め。

 それにしても、綏靖から開化まで実在しないと云われている人物の墓に入っているのはだれなんだろうね??

畝傍山
畝傍山は人が多い。
実は三山の中で畝傍山が一番きつい。っても大したことないけど、それにしても、三山歩く人の何十倍のひとが畝傍山だけ登ってるみたいだ。

(畝傍山山頂より)

ま、山としてはどれも単品では大したことはない。んだけんど三つ繋げてあるくとソコソコ手応えも旅情もあってなかなか面白かった。
個人的な趣味としては香久山が一番かなー。普通に中央線沿線の低山っぽかった。

山頂下の看板で香久山と、耳成山が男で、畝傍山が女性でとりあったとか書いてあったけど、歩いた感じは畝傍山が男性、耳成山が女性、香久山は中性か女性と感じたけど、まぁ小生ごときが何をほざくか、ではある。

(駅への道から畝傍山)

橿原神宮西口駅へ降りて目の前で電車を乗り過ごした。走るのはイヤイヤ期。

近鉄南大阪線で乗り換え無く阿倍野橋駅に到着。あっ、橿原神宮前からのれば南大阪線全線コンプリートだったのに、一駅乗り残しちまった!
駅を出たところにモンベルがあったが品数は少なく、みたかったものは無かった。

本日は別のドヤだが又西成へ向かう。

続く