蕪寿司カブラズシ ,,20200103
老母の味を受け継ぐべく、北陸の郷土料理、丸元レシピ本にも登場した日本の冬の味覚の白眉、蕪寿司。
1年に1度の助手を勤めて三回目、そろそろやり方は理解したような気がする。
が、こんな面倒くさいことを自分だけの為にやるかどうかはわからない、、、
小生の子等はこの手の発酵食品は苦手のようだし、こんな手のかかるものを食べさせてやりたい相手など自分以外にはいない。
しかも、市販の蕪寿司は高価な一流の店のものであっても、家で作るものとは比べられないほど不味い。
これは手前味噌ではなく、沢庵の例を引くまでもなく、発酵食品とはそういうものだ。
で、せん無いことなのでレシピは書かないが、製作過程をば。
【塩漬け】
12月26 大蕪(聖護院蕪)の皮を容赦なくざっくりたっぷり剥く。
そして、残った中心部を横に一太刀、更に四等分して各々の扇型の腹に切れ目をいれて、一個あたり8個の蕪寿司の本体?を塩漬けにする。
今回は14個?くらいだっけ?、14とすると112個の蕪寿司が出来るわけだ。
ま、蕪の形や傷もあるからでき損ないもあるけどネ。
【漬け込み用の麹を作る】
で、2三日して水が上がったころ、糀を仕込む。
写真にないけど、麹屋さんで生麹を買ってくる。
今回使ったのは、500グラムを三個。
米3合を柔らかく炊いて、麹500とよく混ぜてオヒツに移し炬燵の中で一晩(8~10時間)発酵させる。
甘酒より未熟で固い状態。
→こたつをわざわさこの為だけに用意しているのだが、炊飯器の保温モードとか低温調理器で出来るのではないか??
これを三つ作る。二つは同時でひとつは同時にできなかったので後から足した。……
→量がやや難しいが、多目につくって残ったら水を足して甘酒にしてしまえば良いのではないか?
【麹での漬け込み】
麹の用意ができたら、
塩鯖の3枚に下ろし薄皮と小骨をとって薄く切る。
今回は大きな塩鯖二匹から四枚、各々半分にきって、それから20片を目標になるべく均等に身をそぐ。112以上小片を作る。
塩水から蕪をあげておく。
人参を少量細かい千切りにしておく。
で、用意ができたら
麹→漬けた蕪に塩鯖をはさんだものをぎっしり並べる+ほんの少量人参をまく……の繰り返し →蕪寿司→麹 →蕪寿司→麹
と、今回は三段だった。
さらしを敷いて、10~15㎏の重しをして蓋をして冷暗所に保存。
【漬け込み】
3~4日、毎日重しをはずして、上がってくる水を含んださらしをしぼって水をとる。
で、三日目あたりからちょっと味見をして発酵具合をみて食べ頃になったら出来上がり。
(↑01月01完成)
ま、味の修正方法もあるのだが書いても無駄だからやめておく。
で、最高にうまいのは2~三日。
甘味と塩味と発酵による旨味と舌にピリピリ来る……何と云うか、発酵の味と云うか……が最高に味わえるのは、この2三日の樽から上げて数時間だけ。
樽から出すと、どんどんこのピリピリ感と旨味が消えて、どんどん甘味がましてくる。
最後は市販のもののような、水気の無い甘酒漬けのような、蕪寿司のなれの果てのような物になってしまう。
ま、それでも食べれないことはない。
以上。まぁ、無意味だが記録まで。
兀