蕎麦食ノ記 乾蕎麦ヲ主食ト為スノ事
最近。この数週間、乾麺の蕎麦ばかり食べている。
・大昔一度乾麺の蕎麦の個人的流行があってスーパーのやや高めの乾麺蕎麦を片っ端から食べてみたが、ブームはすぐに去っていった。理由は忘れた。
・今回の流行は、ちょっと違って、普通に毎日の主食として粛々と淡々と地味に食べ続けている。
趣味性は皆無。
・不明な理由を無理にあげると、酒のつまみになる上、寝る前に食べても比較的逆流性食道炎にならないようだと云うこと。
・家そばには一種惰性的習慣性があるのか、今は他の主食をほとんど食べたくない。
米はずいぶん食べていない。
……暑いので時々パンは食べるが、美味いと思ったことはない。パンは餌だと思っている。
自分で焼いても好きではない。どう考えても身体に悪いし。
・玄米は今年頭から食べていない。胃腸の調子が悪いからだ。
どれだけ噛んでも玄米は胃腸に悪い。
粥にすれば別だが。粥なら白米の方が美味い。
と、云うわけで今年頭からしばらくは米から煮る粥(餅麦入)が多かった。
炊飯器の粥モードを押すだけ。簡単で美味い。
粥は冷やしても美味い。
しかし、これも飽きる。
・ここ数年の主食は、麺4:米3:オーツ食(オートミールとオーツのシリアル)2:パン2くらいだった。
その米より多く食べている麺類に占める蕎麦の率は圧倒的に低かった。
パスタ(乾麺)>生ラーメン>焼きそば>素麺(煮麺として)>蕎麦>うどん
(カップ麺は旅先以外では食べない。)
蕎麦とうどんと言っても、殆ど安い茹で麺だ。
はっきり言ってうまくはない。が楽だし消化が良い。
が、今や乾蕎麦を昼も晩も。
・乾蕎麦の主食定番化の前に、全粒粉パスタの期間と云うのががあった。
と、云うのは普通の激安パスタが一時業務スーパーと近くのドラッグストアから消えてしまって、棚の国内メーカーのパスタとくらべるならば、それまでも時々買っていた業務スーパーの全粒粉パスタとの価格差がちいさくなって、それならば全粒粉パスタにシフトしましたよ。と、云うことですマル
・で、全粒粉パスタって意外に胃にもたれるんですよ。
オイリーだし。トマトソースも酸味あるから逆流性食道炎にはよろしくない。
・全粒粉パスタってどちらかと云うと普通のパスタより蕎麦に似ている気がする。つゆでは食べられないけど。
なら、蕎麦はどうよ?
と、偶然ロケットニュースの家そば放浪記も面白かったので、家そば化してみた。
…わりと胃腸のその他もろもろ調子良いぞ。
と、云う順番で、乾蕎麦定番化に至ったわけです。
○ ○ ○
・まず大前提として乾蕎麦は美味い。
店の蕎麦と比べれば当然不味いし、スーパーのそこそこ高い生蕎麦よりもかなり落ちる。
でも、毎日二回は食べる主食と、ハレのおごちそうを比べても仕方ないのではないか?
・家でどこまで専門店のレベルまで美味くできるか、と云うような問題に小生の興味はない。
小生、食い物にもとめるのはまず栄養とか消化とか便通とか体調に関わる点で、次に総合的な生活の簡素化だ。
味の重要性はその次に、出来ればネ、くらいの話だ。
・で、比べるなら、毎日の主食と比べるべきだろう。
茹で蕎麦の高いやつ、一袋100円以上するのより、安い乾麺の方が(総合的には)ずっと美味い。
特に食感は如何ともし難い。
しかも比較になら無いくらい安い。
安い乾蕎麦は一人前茹で前75~100g、茹で上がりで150~200グラムで茹で麺1袋半はある。
で、30円ほどだ、よって一般の茹で蕎麦は54円くらいなのでずっと安い。
論外に安い業務スーパーの21円茹でそばよりも安い。
コスト的には米と変わらない。
家で焼くパンや、パスタよりは高いが,そもそも老人の食べる炭水化物なんでたかが知れている。
仮に毎日十割蕎麦を茹でたところで、外食の牛丼一杯程度だ。
乾麺は基本、底辺の銘柄を常食している。
安いやつの方が気楽だし、少ない湯でも
良いようなきがする。
安い乾蕎麦と云うのは基本蕎麦粉20~30%で言ってみれば八二蕎麦だ。
100グラム当たり27~50円だ。
高めの二八蕎麦や十割蕎麦は100グラムあたり100~200円か。
それでも、やはり蕎麦はそばだから不思議と云えば不思議だ。
が、まぁ、ロイヤルサリュートでもカインズホームの4リットル入りウイスキーでも、ウイスキーはウイスキーなのだから、当たり前と云えば当たり前なのだろう。
負け惜しみではないが、十割は意外に飽きる。それに単独で美味い為、おかずを食べないので栄養がとれない。
これは、蕎麦全般のパスタに比較しての最大の欠点だ。
パスタはソースで栄養がとれるが、蕎麦つゆでは栄養はとれない。
この問題は別に考察しなくてはなるまい。
・因みに税込原材料費をあげると、、
旧激安パスタ 1㎏あたり約170円
業務スーパー全粒粉パスタ㎏あたり約440円
安い乾蕎麦 だいたい㎏あたり約270円から
米は ㎏あたり300円くらいだろう。
よって、家蕎麦は高くも安くもない。
ちなみのちなみに、蕎麦がき用の国産そば粉はAmazonで1㎏入りを買っても1500円以上なので、小麦粉やパスタの10倍以上だ。
……まぁ、常食するものではないし、ベーカリーのパンよりよほど安く美味く身体に良いので比較にはならないが。
・最大の問題は、夏場は特に茹でるのが暑い。
こればかりはいた仕方ない。
パスタと違って茹でおきをナポリタンにすると云うわけにも行かない(ま、残れば仕方なく延びたのを食べるが、本意ではない。)
ま、それに多少面倒ではある。…が、しかし、5分茹でるくらいを面倒と云うのはチト堕落が過ぎる。
○ ○ ○
・そもそも蕎麦は趣味食で贅沢食だと云う説を信じていた。
ま、舌より頭で食ってたわけだ。
そりゃ有名な蕎麦屋で食べれば美味いだろう。
美味くて安い蕎麦屋なんて基本あり得ないし、あったとしても一生に何度行けるかと言うほどの遠隔の地だろう。
要するに趣味道楽だ。
酒食を趣味道楽にするのは致命まで。
耳順とならばあちこちガタガタで、食はもとより全生活はもはや内臓の命に耳を傾けるばかりだ。
まぁ、産まれたからには死ぬまで生きなくては仕方あるまい。
と、云うわけで、しばらく家蕎麦主食を続けてみる。
が、蕎麦は薬膳で謂う冷食、身体を冷やすそうだから夏を過ぎればまた粥やオーツに戻す方が良いかもしれぬ。
兀