兀狄山人漂泊録 GotutekiSanzin hyouhakuroku

世を捨て 人生から降り 晴歩雨読 無為徒食 兀兀騰騰 逍遙漂泊 備忘録

2021年10月17·18日 柳沢峠·鈴倉山·丹波山のめこい湯

2021年10月17·18日 柳沢峠·鈴倉山·丹波山のめこい湯
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◼️風呂のシンクロニシティ
16日金曜日。
 昔馴染みの睡眠障害にて日中寝て16時に起きる。
 4日連続引きこもりはマズイ、と、いるまの湯へ歩いて行くことにする。
この時間からだと、帰宅は24時過ぎるか。
往路1.5時間、約3時間入浴、復路2時間、買い物もするかもしれない。
……と、歩く途中に久々画伯からのお誘い。
明日土曜、青梅線の駅で乗せてくれるのでどこか軽く歩いて丹波山のめこい湯へ行かないか?との由。

 風呂が連続するが構わない。丹波山へはバスは高くて、とても風呂だけのためには行けないのでありがたい。

 と云うわけで、月の上の木星だか金星が見えなくなる頃、初の金曜夜の三密クラスター予備軍風呂から上がり、24時過ぎに帰宅後(ん十年で)初めてサウナ後のビールを我慢して寝た。えらい。

 ― ― ―
◼️10 月17土曜
 ありがたいことに、2時間ばかり眠れた。
 外は雨。ま、風呂だしかまわない。指定の9時頃着電車に乗る。

寒空早朝にもかかわらず乗客多い。
 お付き合い以外は土日は敬遠なのだが、これだけは我慢。
直通はひどいので青梅まではすいている青梅乗り換えに乗る。
 奥多摩方面は晴れ。

 ○ ○ ○

 サンバー車内で行先を考える。三頭は?人だらけ。笠取は?時間がかかる。

……結果、このまま青梅街道柳沢峠の駐車場に停めて、三窪高原あたりの散歩に決める。お年寄りコース。お互い初めて。
 ここは、奥秩父縦走路からの下山路にしたいと昔考えていたが、山がブームになって修羅場化して足が遠退き忘れてしまっていた。
 右に西沢渓谷、左に大菩薩山塊を見て塩山方面へと下る尾根筋である。

 10時半から散歩、上で飯食って14に車に戻り、15時前後に風呂に入って、18時前後に上がる。そんな腹案だ。

◼️柳沢峠
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 茶屋は健在。
 こんなキレイなトイレあったっけ?
 水は飲めないとか。
 驚いたことにツツジシーズンでもないのにミニバスGB団体。
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 先生珍しく珈琲をカリカリやって淹れている。新ブームか?ブルマンとか(笑)。コップ忘れてきた……少しご相伴、???わからん??

 全くノープランなので、専用道からハンギノ頭へ上がって、2つの休憩舎をチェックしてから、先は考えることに。

 標識で舗装路から上がる。風が強いのか太い樹が無い。なんだか道がはっきりしないが、踏み跡はあるから登る。
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 ひとつめの休憩舎は、ベンチが傾いていて雨宿りにしか使えない。
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 階段を上ってハンギノ頭。
 長靴2眼レフの先客一名のみ。
結局この日見たのはこの人だけ。ラッキー。
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 奥秩父縦走路は枝に遮られちらほら。飛竜あたりまではわかる。
反対側は大菩薩岳方面だけと、見えるのは大菩薩岳なのか鶏冠山なのか。ま、ともかく晴れて景色良い。ベンチも使える。
 汚ならしく枯れているのはマルバタケブキだろうか?温暖化で個人的に一番腹立たしいのはこいつの増殖かもしれない。嫌いだ。

 しかし、人がいないと云うことはかくも素晴らしい事か!
 アウシュヴィッツ涸沢より無人の無名峰ははるかに勝る。
 が、秋晴れの幸運はここまで、徐々にガスが上がってくる。なんとなくマイナー調の雰囲気に急変だが気温の急低下も変な風も無いし雨はこないだろう。
 
 次の休憩舎にはなんとトイレがあった。しかもつかえるらしい。
 休憩舎の屋根は少し抜けている。
雨天時野宿はちと剣呑。ベンチでさきを考える。
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◼️鈴倉山(冒頭写真)

 別のみちから途中「鈴倉山」と云う点線の出っぱりに寄り道してハンギノ頭へ戻り飯を喰うことにした。

 それにしても凄まじい獣跡だ。ほとんど鹿だが、いのししもいるのかも。 
こちらの道はほとんど踏まれていないフカフカに、獣でぐじゃぐじゃ。
 ソロ先客の長靴に納得。流石先輩。
……ソロの年長の先輩と団体のGB(ジジババ)連中とは別の星の住人だ。
(会社やめてからも集団じゃなくては行動出来ないってねー、どうなの)

 なんか変な鳴き声も聞こえる。鹿じゃないみたい、鳥?何者?

 鈴倉山への分岐へ。ここから往復35分の点線は何故点線が不明、難路でも迷路でも無いし??。
…でも、なんか下り基調なんですけど、山あるの?
 と、思ったら塊登場。
鞍部からちらっと登り返すと、なんとビックリ!
  ――次回へ続く――


嘘です。……
そんな小芝居打つぐらい意外な山頂でござんした。
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山頂は、切り落ちた岩の頭で向こうには西沢渓谷塩山方面が急に開け一望できる。
 ホー、こりゃ気持ちの良いこと。

 手作り山名表と古い石碑がある。

鈴倉の倉は「嵓=大きな岩」だったんだ、たぶん。
……熊倉山クマクラヤマとか御座山オグラヤマと同じパターンではないのかな……。
向こうから見ると「鈴」の形の岩山の上端なのかもしれない。
 画伯の説は、あの点線はなるべく人をこさせない為だろう、と。
さもありなん。ここは少し危険。
のぞきこむのが怖い。
 ともかく良い場所を知った。一期一会、山の神様ありがとうございます、合掌。。。
(あとから考えたが、鈴ケ岳とか、鈴のつく山は下から眺めた形なのかも知れないな、と。イマサラ(笑))

 と、ハンギノ頭へ戻るが寒い上ガス。とりあえず飯を喰らう。
 今回は小生の弁当を二人で喰うことに。
 袋のままの食パンに、焼いてアルミ箔に包んだチョリソーと業務スーパーミニハンバーグと炒めたキャベツを各自挟んで手巻きサンドイッチ???
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暖め直せるようにメスティンに詰めてきたが、面倒だからそのまま。…なら、タッパーで良かったな、、、
 ま、山で食えば何でも美味いの法則。
 おっ、でかい鹿。やらないよー。

 下りの道がなんだか違う。地図を見直すが変なところに下る道は無いし、柳沢峠を責めるバイクの音はするし、首を捻りながらそのまま行くことに。(これは、山では禁じ手。必ず戻るが原則)
 なんだか登りより長い時間下るとちゃんと侵入禁止舗装道路のとりつき場所に着いた。

 どうやら、この巻き道から谷筋が正しい道で、登りはゆるい斜面を直登する踏み跡を登ったらしい。まぁ、はっきりしていたので沢山登る人がいるってことだろう。
雪がついたらまた別ってなところか?

 車にもどり、温泉にむかう。。🚐

◼️丹波山のめこいの湯

 道の駅の前に、記憶にある何でも屋さんに寄った。
 岡部商店さんは健在。おばちゃんのマシンガントークも健在。
缶ビール1パックとどん兵衛2つ買って退散。。
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 道の駅にそれなりに車はいた。来る度に注意書が増えている。昔はウルセエナと思っていたが、こう傍若無人の有象無象が増えるとだんだん道の駅に同情してしまう。子供じゃないんだから。

 ひとはひと。偉そうなことは言えないアウトローはまず一杯。
 ん?コーヒーとビールはヤバかったか?逆食の気配。年はとりたくねー。。。嫌な予感。汗。

 画伯の買いたかった七ツ石狼(?)のステッカーは無かった、。丹波山は狼で売り出し中?今さら将門の?
七ツ石って遠いよな?。わからんが興味なし。

 わさび漬け、コンニャク、ピーマン等購入。

 風呂はなんと15時から600円だ!
なら、15ジャストにくるんだった、ってまだ16前だけど。(普段は900円、露天風呂直す前は3時間900円だったような?)
 
 ここに来るとどうしても三蔵を思い出す。鷹巣から1日で歩いて来たからなー。画伯は道の駅でわけわからず待ち疲れて酔いつぶれて寝てたな。
 オーイ、元気でいるかー。

 ここの風呂は良い。人里遠いだけのことはある。
 10人くらい入れるサウナは3人に制限。サウナ内会話禁止。素晴らしい!…けど、みんな覗くから温度がさがっちまうyoo。
 出るとなかなか入れないので我慢して10分。
 …やはり、逆流性食道炎だ胃酸が喉まで上がってきて痛い。。くそ。。一時間は苦しむなぁ。水飲んで吐き気こらえて身体を起こしていなきゃ。 
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閑話休題
 
 画伯は足りない分湯上がりビールを2本ブーストしてきた。
 19時前に出て車に戻る。
サンバー内で飲みかつ話す。
普段は全く人と話さないから有難い。 

 小生は胃をいたわりつつ、たった2本のビールをチビチビ飲む。
 手でちぎった洗ってないピーマンを斜めってるウィンドマスターで炒める。(危険)
味付けは鰯缶詰アヒージョの残り汁。
とか、車内で少し味のおかしくなった醤油で刺身コンニャク食べたり、とか、近頃流行りの面倒能書きキャンプグルメとは程遠い。
ワイルドだろ~。
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 車中泊は意外と少ない。
 夜は冷えた。最初はビビィだけかぶっていたが流石に夏シュラを出した。夜中また逆食だったが軽傷なのでなんとか眠れた。明日から気を付けよう。(食事さえ注意すればほぼ発症しない)

 ああ、夏シュラで寝れるのもこれでおしまいだな。今年も旅は少なかった。これからなんとかしなくては。

 ずっと目が覚めていたが、5時頃画伯が起きたので車を出し、青梅線の駅で下ろしてもらった。
晴れていれば一人御岳あたりを歩きたかったが、結構降ってきたので素直に帰ることにした。
 飯能は台風のような豪雨が断続的に。ポンチョを出して、さらに傘をさした。

 帰宅後、恐る恐る納豆卵と野菜炒めで酎ハイを1本飲んで寝た。

結論
 家の寝床は素晴らしい。
 インドア最高!
 旅なんて疲れるだけ。
 山だの野宿だのする奴の気が知れない。